You say you'll love me but you wont when you find out who I am

The Final Messenger

4.エピローグ




ターミナルドグマ。
地に伏した弐号機。
最後の使徒。


右手に君の全てを握りしめて、僕はあのとき、きっと一瞬、笑っていた。
熱い感触に、蘇ったのはあの恍惚の瞬間。


融合の記憶。
狂おしい熱情。




直後に――――――絶望のような、悲哀。


それはあのとき君に背を抱かれながら僕が感じていたものに似ていた。
初めて知る歓びに全身を満たされながらも溢れ落ちた涙。
まるであらかじめ何かを知っていたかのように。

前もって、悼んでいたかのように。





…ううん。



でも多分、それだけじゃない。



(赤く濡れた腕を、掲げて、祈る)



あれはきっと、

もっとずっと前から、君が抱えていた想いなんだ。





はっきりそうとは気づくことなく、
だけど心の奥底で、君も悼んでいた。








先伸ばしされ続けた自らの死と、

数多くの屍の上にある自らの生を――――――









END











【作者後記】

全ての始まりは、YoutubeでThe VeronicasというグループのMouth Shutという曲をあしらったカヲル画像を見て(聞いて)しまったことでした…orz
夜中にそれを聞いて何故か突然取り憑かれ、2、3日で書きなぐり書き上げてしまったSSです。
第24話最後の夜なんて、もー、使い古されたネタで今更私に何が出来る?という感じなのですが、カヲル萌えサイトとしてはあってもいいかなということであげてみました(汗
攻めっぽく始まるくせにカヲル受けてますが…。

あと、シンちゃん初めてのくせなのにそんなにちゃんと(しかも予想してなかったであろうア○ルセックルで)きもちイイのか?という当然かつ現実的な問題はありますが…カヲルさん使徒なんでその辺不思議な力を使ってクリアというイージーさで許して下さい(汗

何故ATフィールドが反転する(=自我の境界がぼやけて心が交わってるくらいのてけとーな意味でよろしくス)のにセッ○○なのだ!というやはり当然な疑問も…いや、それがヤヲイというものなのです(開き直り)。
…でも、10巻で、使徒を介して交わった(と書くとエロいな)綾波の感情をカヲルは感じてたですよね…?

ん、ま、要は「第24話でエロやってみたい…今更だがやってみたい」+「カヲル(またはそのダミー)のリスカの設定も生かしたい…」の2つが合わさって何だかこんなもんになったぜ爆笑!みたいなノリで流して頂ければ幸いです…(最後とか、「これがシンジか?」状態というツッコミはありますが)。

お読み頂きどうもありがとうございましたm(_)m


P.S.ちなみに、そのMouth Shutのある画像でいいタイミングに"The Final Messenger"と文字がガン、と出てくるからつい使っちゃったこれ、要は第24話「最後のシ者」の訳なわけですが…。
これ、英語で普通いえば、キリストとかモハメットのことを考えるみたいですね。そういやそうか。カヲルさんすごい。

(2006/7/5)