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家族

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Ce qui est maudit, c'est celui qui fait des voeux




取引だよ。
オレの死と、ゴンについてのお願いをお前自身ですることと。

さあ、殺せよ。喜んで死ぬ。

そう言って、まっすぐにオレを見た。

いつもと同じ笑み。
光を宿さぬ瞳が、本望だ、と告げる。
オレを殺せばいい、悔恨の念に囚われたお前の中で、ずっと生き続けてやるから、と。



知っていた。
兄貴、あんたはオレを愛してた。
針を刺して支配して、オレの自由全部奪って側に置きつづけたいと思うくらい、愛してた。

だけどオレの大切なものぜんぶ、あんたには興味ない。
オレが今守りたいアルカも、そしてゴンも、あんたにはどうでもいい。

そんなあんたから、オレは解放されたい。



(それでも時折、襲ってくる)
(過ごした日々、積み重ねられた、記憶の断片)

(麻痺した感覚の中、何も感じずに生きてはいたけど)
(同じ時間に起きて、決まった場所でおはよう)
(今日のターゲットはこいつだよ、キル)
(その前に朝食でも食べておいでよ)
(軽く肩を叩く。いつものルーティン)
(血の匂い)
(家族の、風景)



(いやでたまらなかった)

(自分から、逃げた)

(今でも、後悔してない)



家族とオレの命のために、あんたはアルカを殺したい。
そのためなら自分の命すら、惜しまなかった。
当たり前のように、さあ殺れよ、と笑った。

本当に、オレの大事なものは、全部、あんたにとってどうでもいい。


あんたはアルカをモノ扱いして、
あんた自身の命も、道具でしかなくて、


(いつもいつも、ほんとうにいやになるくらい、側にいた)

(オレの、兄)


そのすべて、頭の中でぐるぐるめぐって、ただ、


(もう帰れない、日々)

(二度と)



涙が、溢れた。







END




【あとがき】
すごい久しぶりの更新になりました。
アルカが出てきてから気づいたら二年以上たってしまった。
ゴンキルのあの展開には色々感じて、二次創作しかけて、それから生活が大変でちょっと止まってましたが、一念発起でこの話と後一編、短いのをうpりました。

なんだろう、読んだときは意識してなかったんですが、こうして妄想話にしてみると、アルカって、イルミとキルアの関係にもすごい決定的な何かをもたらしたのかなって感じしますね。

まあそんなとこで。
(2014/3/10)


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